オーシャンファミリーは今、ホームページのリニューアルに取り掛かっています。完成は2月上旬。新しいホームページを是非たくさんの方々に見てほしいと思います。今回、リニューアルするに当たり、団体としての原点を見直す機会にもなりました。

　火山噴火災害で三宅島から現在の神奈川県葉山町に拠点を移すまでは、海や自然（環境）を守る子ども達を育成することに重きを置いてきました。今も変わりはありませんが、参加される方へのメッセージが少し弱かったような気がします。

　

　『教育』は、考え方ひとつで捉え方が変わります。個々人の子どもたちの知的好奇心や技術アップが目的になると「個人に資するためのもの」ということになりますが、海や自然環境を守る意識を持った子どもを育てるための教育になると、「世界の環境を守る人づくり」になり、個人的なものではなくなります。

　海洋生物学者であった故ジャック・T・モイヤー博士と行ってきた「三宅島サマースクール」は、海を体験する（海洋生物を観察する）ことで自然を理解し、その素晴らしさを知ることでその環境を守りたい思いを自らが感じ、将来何らかの形で環境を良くすることに携わる子ども達を育てる活動でした。

　宿泊はホテルではなく畳の大部屋に雑魚寝。シャワーも海から上がって水を浴びるだけ。食事の準備や片付け、掃除はみんなでする。海から戻ってくると、時間を惜しんで観察した魚類を図鑑で調べ合う。情報を共有するために、年上の子は年下の子どもたちの勉強も見る、そんなスクールが12年前まで行われていました。

　今も継続していますが、宿泊はきれいな民宿、食事の手伝いなどの役割りはあまり持てず、夜の勉強時間まではトランプなどの遊びの時間、お風呂は温水シャワーに変わりました。今夏のサマースクールは、できるだけ原点に近づきたいと考えています。

　また、海洋系の大学生にも三宅島で合宿形式の学びの場を提供し、観察のスキルはもちろんのこと、お互いにもっと教養を高めるための講座を設けることも検討中です。

　世界中至る所で環境の変化が顕著になってきている昨今、この環境の変化を考え行動できる人材を育てていくことは重要なことだと感じています。私たちの活動の原点は「海や自然を守る子ども達を育てる」ことであり、そのことを理解して参加する、支援して下さる人を増やしていくことだと思っています。

　今年もよろしくお願いします。

URL:https://oceanfamily.jp/ (リニューアル中、2月上旬完成予定)