私たちの想い

浅い海の大切さ

地球の表面の70%を占める海は、平均の深さが3880mもあり、地球上のすべての生命にとって欠くことのできない水の97.5%以上が存在するところです。
地球の生物に必要な有機物の生産のほとんどは、植物が太陽の光エネルギーを使って行う光合成によっています。
海では、海藻や植物プランクトンが行っています。(一部は、深海などに生息している硫黄細菌、鉄細菌などが有機物を生産します)

しかし、海の中では、光はあっという間に水中に拡散し、深くまで届くことができず、光合成が行える限界は200mです。
実質的には透明度の関係で、生産性が上がるのはもっともっと浅いところまでです。
そんな、太陽の光が十分届く海は、全体の1%程にすぎません。
このわずかの浅い海が、ほとんどの海の生物の生存を支えているのです。

なおかつ、海面に栄養は一律に分布しているわけではなく、陸に近い沿岸部ほど多く、外洋に出るほど乏しくなります。
このことから、いかに沿岸の浅い海が重要か理解できるでしょう。
しかし、沿岸部の浅い海は埋め立てなど開発されやすく、人の生活の影響も大きい。
近年、干潟やサンゴ礁など世界的に浅い海が失われ、水質などにも悪影響を受けています。

浅い海での体験活動

陸に接した浅い海(浜、磯、干潟)は、多くの人が海に親しみ楽しみ、海の生きものにふれあえる場でもあります。
そんな、活動に環境教育的な学びのエッセンスが加われば、海の環境、海洋生物の生態系に興味を持ち理解するきっかけづくりとなります。

オーシャンファミリーでは、直接に海洋環境、海洋生物の保護保全活動も行いますが、重要視しているのは、まず、海を体験的に学ぶことです。

「海で元気に」「海を元気に」

地球の自然環境は多様かつ複合的で、その保全は、人間の諸活動の全分野に関わることであり、地球規模、全人類的に取り組む必要がある。

宇宙からみると、青く輝く地球の海。海は、生命(いのち)に欠くことができない水の97.5%以上が存在し、地球上に生きる生命(せいめい)にとって必要不可欠な場であり、持続的利用をしながら、未来に引き継いでいなかければならない財産である。
しかし一方で、海は、人間の諸活動が行われる場所であり、さらには、その結果が集積される場所である。
水質汚染、海洋ゴミの蓄積、沿岸開発等による水産資源の枯渇や生物多様性の衰退など、海は、様々な課題を抱え、解決が急がれる。

しかし、海はあまりにも広く、深く、未知の部分が多いこともあり、保全意識が希薄になりがちなのが現実である。

私たちは、このかけがいのない海を大切にし、守っていく子どもたちを育てたいと考えている。
海での体験活動は、とても楽しく、面白い。
そして、海での体験活動を通して、子どもたちは元気になる。
その結果、子どもたちは、海を大切な場として認識し、大事にしよう、守ろうと考えるようになる。

「海で元気をもらった子どもたちが、海を元気にしていく」 そのようにしていきたいと思います。

「生物多様性モニタリング」Project

海岸生物観察(生物多様性モニタリング調査)


海岸(砂浜と岩礁)に生息する生物の種類や数を調べることで、生息状況の現状を知り、生き物に住みよい自然環境を守るための活動に役立てていくための活動です。

また、海岸の生物を観察し、ふれあうことによって海の環境への関心を高め、海の環境保全の大切さを理解する一歩としていきたいと思います。

生物多様性モニタリング調査

長期にわたる継続的なモニタリングで得られたデータを分析することで、生物種の減少や自然環境の変化をとらえ適切な保全対策につなげることができます。

※ 生物多様性とは、生きものたちの豊かな個性とつながりのことです。
地球上の生きものは40億年という長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。
これらの生命は一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支えあって生きています。
私たち人間は、地球という大きな生態系の一員であり、私たちの暮らしは、多様な生きものが関わり合う生態系から得られる恵みによって支えられています。
私たちのいのちと暮らしを支えている生物多様性を守り、持続的に利用していくことは、私たちだけでなく、将来の世代のためにも必要なことです。

活動予定

4月 砂浜海岸生物調査
5月 磯の生物調査
6月 スノーケリング海中生物調査
7月 川の生物調査
9月 砂浜海岸生物調査とビーチクリーンアップ調査
10月 スノーケリング海中生物調査
11月 川の生物調査
2月 打ち上がり海藻調査
3月 スノーケリング海中海藻調査

「ビーチクリーン」Project

OBCC(Oceanfamily Beach Clean Club)

活動理念



三浦半島・葉山の海岸は漂着物の宝庫です。
また、貝殻やビーチグラスは様々な種類と形でいっぱいです。
それに加えて流れ着いたゴミも数えきれないほどです。
カジメ・アラメ・ホンダワラなどといった海藻は山のように打ち上がりますが、それは自然の分解作用で処理できるものです。

「自然が処理できない物」すなわちプラスチック・発泡スチロール・ビニール・タバコのフィルターなどは「人の手で取り除かなければならない」のです。
また、針金などの金属製品は活動をする際の危険なものの一つとして考えられるので、これらも取り除く必要があります。
私たちは美しくて安全な大浜海岸をいつまでも守り続けるために、「利用する人」がその役割を担うことが大切だと考えます。

活動内容

毎月1回、大浜を中心に、一色を含め、長者ヶ崎まで定期清掃します。

活動日時

※雨天中止の場合、前日にTOPページのニュース&トピックスに掲載します。

※活動の模様は、「活動レポート」の「保全活動」にアップしています。

日程: 毎月第3日曜日(7,8月は海水浴場開設期間の為、休止)
時間: 10:00 ~ 11:00
集合: 県立葉山公園 芝生広場
持ち物: 回収袋は配布します。
飲み物や日焼け対策などは各自でお願いします。

「森林整備」project

海と森




海を良くするには、森を良くしなければいけません。
森は海の生き物をも養っているからです。
森をおおう落ち葉や枯れ木は、虫や微生物によって分解され、養分をたくさん含んだ「腐葉土」になります。
この養分を含んだ雨水は長い時間をかけて川となり、やがて海へ流れていきます。
こうして森から海に運ばれた養分は、海中の植物プランクトンを育み、貝や魚などが生息する豊かな海を作るのです。

オーシャンファミリーと森

海をフィールドに活動している団体だからこそ、森を考える活動をしていく意義は大きいと考えています。
海にいて森を感じられる子ども達を育む活動をしています。
森を育む体験を通して、子どもたちが葉山の自然の素晴らしさを感じ、大切に思う気持ちが強まれば、守らずにはいられなくなると思っています。
この活動が子どもたちの成長を促し、貴重な海と山の自然を守り良き未来に繋げられればと、私たちは願っています。

具体的な活動

『森林整備・体験』
地域の森づくり活動や、森の面白さや大切さを伝えるお手伝いをはじめています。
(活動場所:湘南国際村めぐりの森)

『竹林整備・体験』
放置竹林を整備し、たけのこ掘り体験や竹飯ごうによるたけのこご飯づくりをしています。

「災害支援 海の仲間たち」project

災害支援 海の仲間たち

東北地方太平洋沖地震で被災した海の仲間を支援するため、「災害支援 海の仲間たち」を立ち上げ、災害救済・復興支援活動を行っています。
この活動の前身は、2000年火山噴火災害からの自然復興支援「三宅島アカコッコ基金」です。

「災害支援 海の仲間たち」ブログはこちら 

「はやま里山」project

海とオーシャンファミリーと里山と


オーシャンファミリー(海洋自然体験センター:旧名称部分)は、これまで海の環境保全と海で未来を担う子どもたち、次世代育成を目指して主に海辺(海岸沿岸とそこのつながる自然。現在オーシャンファミリーはそれらを「海」と一言で括っています。)で活動してきました。
この度、海辺の活動に加え、自然と人の暮らしが織り成す里山を活動の拠点として準備しました。同じ葉山町内でオーシャンファミリーがいつも活動する下山川の河口・沿岸の上流・源流部の木古庭です。そこに古くからつながる農家を継承することになりました。近隣農家の協力を得て母屋と畑だけでなく田んぼ、竹林、森、川が活動場所にまとまっています。

 海の環境が良くなるには、大きく分けて人の生活排水、工場生産排水、農業排水が良くならなければなりません。海の環境が良くなるような農業、自然環境共生型農業(無農薬、無化学肥料での栽培)を増やしていくことが肝要です。
はやま里山ファームではそのような農業活動と、里山体験活動を通して食の学び(安全、食育)、第一次産業、里山再生活性創造活動を展開しています。

具体的な活動

『里山体験教育活動』

『里山保全活動』
農地再生、水田再生、竹林森林整備、ホタルをはじめとした水生生物野生息環境保全、水環境の保全を通して海の環境保全など。

『食の安全の提供』
野菜生産と農産加工食品製造(ジャム、ドレッシング、ピクルス等)は子育て世代のママさんたちが子どもたちの食の安全を考えて作っています。