【海野佳子(うんまま)の原点 ~三宅島からスタートして~】

2018-12-01

今回、2019年1月6日にOB/OG/新年会を開催にするに当たり、

過去の記録を発掘しています。

色々な思い出がよみがえってきます。

自分自身の原点を振り返る機会にもなりました。


 

【海野佳子の原点 ~三宅島からスタートして~】

「島」は、不思議な感じのする場所のひとつです。

都会とは違う自然の濃さや生活の匂い、

周りが海に囲まれた特殊な環境であることも、

そう感じさせるのかもしれません。

沖縄や小笠原、そして、三宅島など、

島に移り住んだ人の多くは、

訪ねた島に魅了されて移り住んだと話してくれます。

私もそんな中の一人でした。

 

1993年頃から、仕事を終えた金曜日の夜は、

東海汽船に乗って三宅島に通い、

島の風や匂いを感じ、

海や森の自然を丸ごと楽しみ、

リフレッシュしてまた仕事に戻る。

そんな時間を繰り返していました。

島に移り住むことを決めたのは1995年

そのきっかけは出産でした。

この自然豊かな島で子育てをしたいと決心したからです。

仕事を辞め、島下部落に家を借り、漁業を生業とし、

畑ではアシタバや野菜を育てて生活の糧とし、

夏は全国の子ども達を三宅島に集めて、

モイヤー先生と一緒に海洋環境教育(三宅島サマースクール)を行う、

そんな生活が始まりました。

 

 



島での生活を後押ししてくれたもうひとつの理由は、

人の心の温かさでした。子どもが熱を出したときなどは、

自分の孫のように看病してくれた光安のおばさんの助けがなければ、

島での生活を続けることはできなかったかもしれません。

2000年の三宅島大噴火

。「この自然災害がなかったら、今頃はどうなっていただろう」

と、ふと思うことがあります。

人の人生は分からないものですね。

噴火後は、

海野の故郷である神奈川県葉山町で子ども達の

自然体験活動を行って15年が過ぎました。

避難中は、三宅島以外で行ってきたサマースクールも

、2008年からは島で再開して現在に至っています。

今は、年間300日以上の活動を行い、参加する子どもやファミリーも500人を超えます。


三宅島から始まった環境教育ではありますが、

多くの方々に支えられてここまで来ることができました。

そして、自然の中でのびのびと育っていく子ども達を見ることが、

私にとっては一番の幸せです。

今後は、この活動が、多くの若い人達に引き継がれ、

海や自然のことを考える人たちが増えていくことを願っています。

2019年1月6日の「OGOB会&新年会」には、

三宅島や葉山で育った人たちに会えることを楽しみにしています。

うんままコト海野佳子