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漕ぎ出しは風上方向に向かいます。帰りは風下へ向かって漕ぐことになります。カヌーは原則的に風上に向け安定するようにできています。追い風・追い波は進路を定めにくいので慣れが必要です。 |
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初心者の場合、最初は安定した海域で基本の漕ぎ方の練習をしましょう。 |
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やや長い航行では、天候、海況や他の海面利用者の状況を確認し、安全面に配慮した計画を立てます。また、航行中には状況に合わせて柔軟に判断を下します。 |
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風を後ろにしたときのグループコントロールは、より配慮が必要です。「声が届く範囲でまとまって行きましょう」などと、参加者にあらかじめ話しておくと、風に流されて全体がばらばらにならず、安全に航行できます。 |
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声が届きにくい海上では、簡単なパドルシグナルを使うと便利です。あらかじめ参加者との間で確認しておきましょう。一般的な例をいくつか紹介します。「パドルを立てる」は、集まれの合図。「パドルを横にする」のは、止まれの合図。そのほか、パドルで右左を指し、向かう方向を指示することもできます。 |
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航路を横断するときには、事前に指導者が安全確認したのち、全員が集まって一気に横断するようにしましょう。 |
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漁網や定置網、操業中の漁船に近づかない、などのマナーも大切です。 |
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他の船と接近した場合の優先順序ですが、カヌー同士のすれ違いは、こちらから見た相手の右側に進路をとります。また、「レジャー船は漁船、商業船を優先させる」というマナーの原則があります。とはいえ、「ゆずり合いの精神で早めの回避」を心がけましょう。 |
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疲れやアクシデントで参加者が漕げなくなったときや、岩礁に近づきすぎた艇を素早く引き離すときなど、トーイング(牽引)するという方法があります。しかし、安定しない海の上でニつの艇をつなぐことには、牽引中の衝突やロープが体に絡むなど非常に大きな危険が伴います。利点と危険性を十分理解し、訓練と経験を積んだうえでの「奥の手」だと考えましょう。トーイングに使うのは、指導者の体に直結したレスキューベルトとカウテールやロープ、あるいは両端にカラビナをつけたロープなどです。どの場合もクイックリリースでき、素早くロープから離れられることが前提です。また、着艇前には必ず切り離し、ロープを収納します。 |